駆け出しエンジニアのなかには、「実務1年でもフリーランスになれる?」と疑問を抱いている人もいるかもしれません。
フリーランスエンジニアは会社員エンジニアよりも自由が効くため、憧れる人が多い働き方のひとつです。
しかし、実務経験が浅いままフリーランスになり、独立後に後悔する人も少なくありません。
そこで本記事では、実務1年でフリーランスエンジニアになることのリスクや、独立前の準備について詳しく解説します。
Contents
実務1年でフリーランスエンジニアになれる?

実際のところ、実務1年でフリーランスエンジニアになれるのでしょうか?
そもそもフリーランスは、個人で活動・仕事をする人のことを指すため、あなたが「今日からフリーランスエンジニアになる!」と決めて行動を起こせばフリーランスになれます。
しかし、フリーランスエンジニアになったからといって、必ずうまくいくわけではありません。
実務1年で会社を退職してうまくいく人もいれば、希望の案件がみつからずに苦労する人もいます。
フリーランスエンジニアは会社員エンジニアより平均年収が高いといわれていますが、実務1年でこの域に達するには相当な努力が必要です。
もしこの記事を読んでいる現在、未経験からフリーランスエンジニアになりたいと考えているのであれば、以下の記事も参考にしてみてください。
>>未経験からフリーランスエンジニアになれる?【独立までの最短ステップを紹介】
フリーランスエンジニアの平均年収
下記の画像は、フリーランス協会が発表している「フリーランス白書2020」から引用したものです。

引用元:フリーランス白書2020
こちらによると年収800万円以上のグループでは、エンジニア・技術開発系が29.8%と多数を占めているとのこと。この結果からも、フリーランスエンジニアは比較的年収が高い職種であることがわかります。
しかし実務1年のエンジニアが、最初から高単価の案件が取れるわけではありません。
高単価の案件を獲得するためには、経験とスキルが求められます。その2つを自分のものにするためにも、できれば2〜3年の実務を経験するほうがよいでしょう。
また、実務経験3年以上になると、ほとんどのフリーランスエンジニア案件を受けることが可能になります。
実務経験の長いエンジニアは重宝されるので、企業からオファーがくることもめずらしくありません。
実務1年でフリーランスエンジニアになるリスクとは

実務1年でフリーランスエンジニアになるには、さまざまなリスクが考えられます。ここでは、代表的なリスクを3つ紹介します。
①単価が低い
実務経験1年以上としている求人であれば案件を獲得することは可能ですが、単価は低い傾向にあります。
単価が低いと必然的に収入は少なくなるため、経験を積むための潤沢な蓄えがなければ難しいでしょう。
フリーランスは、報酬の金額がそのまま入ってきますが、そこから保険や年金、税金を支払わなければならず、実際の手取りは少なくなります。
単価が低い場合、案件を多くこなさなければ収入が増えないため、働きづめになって疲弊する人もいるようです。
②スキル不足
実務1年でフリーランスエンジニアになると、多くの場合はスキル不足の状態です。
求人を出している企業はすでに進行しているプロジェクト、もしくはこれから始めようとしているプロジェクトに問題なく参画できるレベルの人材を探しています。
募集要項に実務年数を記載していない案件もありますが、重要なのは提示されているスキルがあるかどうかです。
まずは今の自分のスキルでどのような案件に応募できそうか、求人をチェックしてみるのもよいでしょう。
③いつ契約を解除されるかわからない
フリーランスエンジニアとして仕事をしていると、予算カットやプロジェクトの終了により、当初の予定より早く契約を解除されることがあります。
これは実務年数関係なく起こり得ることですが、経験の浅いエンジニアから切られる可能性は高いと考えられます。
ただし気をつけたいのが、年数だけが長くても意味がないということです。
そのため、実務経験が2年以上あったとしてもスキルの低いエンジニアであれば、有事の際、先行して契約解除になる可能性は十分あります。
実務1年でフリーランスエンジニアになるために必要なスキル

エンジニアになるためには、プログラミング言語スキルが注目されがちですが、フリーランスとなると以下のようなスキルセットも必要になります。
- プロジェクト管理スキル
- 論理的思考能力
- コミュニケーション能力
- マネジメントスキル
- マーケティングスキル
実務1年でフリーランスになる場合は実務の機会が少ないため、これらのスキルが不足しがちです。
エンジニアはプログラミングさえできれば良いのではありません。クライアントの要望を汲み取り、プロジェクトを円滑に進めることが求められます。
そのために必要なのが、上記で挙げたスキルセットなのです。
実務1年でフリーランスエンジニアになる前に準備しておきたいこと

最近では副業からフリーランスエンジニアを目指す人も少なくありません。しかし実務1年でフリーランスエンジニアになるリスクは高く、できれば2〜3年働きながら準備するとよいでしょう。
ここからは、フリーランスエンジニアになるための準備について解説します。フリーランスとして独立することを決めたら、事前準備を整えておきましょう。
環境を整える
会社員エンジニアであれば会社にある備品を使うことができますが、フリーランスになると全て自分で用意しなければなりません。
エンジニアとしての方向性が決まっているのであれば、自宅でも不備なく仕事ができるように環境を整えましょう。
最初は費用が負担に感じるかもしれませんが、設備が整っていれば仕事の質がよくなり、結果的に条件のよい案件にも対応できるようになります。
環境を整えることはエンジニアにとって重要なポイントとなるため、実務1年でフリーランスになる前に準備しておくのがおすすめです。
リモートワークでの環境の整え方は、「【フリーランスエンジニア必読】リモートワークは環境が全て」で詳しく解説しているので、参考にしてください。
SNSを活用する
近年、リモートワークを推奨する企業が増えていることから、さまざまなプラットフォームで案件が探しやすくなりました。
とくにTwitterは企業が運用しているアカウントも多く存在しているため、仕事を見つける場として活用している人も多いです。
すでに個人アカウントを持っている場合は、ビジネス専用のアカウントを作っておくとよいでしょう。
案件獲得においてSNSの活用は必須ではありませんが、フリーランス仲間を見つける手段としても有効です。
名刺を作る
クライアントと直接会って面談する際や、常駐案件で企業側のオフィスに出向く場合、名刺交換は欠かせません。
また、独立当初は人脈作りのためのイベントや交流会に参加する人も多く、自己紹介の際には名刺が必要となります。
フリーランスになってからでも名刺を作る人もいますが、事前に準備しておくと後々の手間が省けます。
ポートフォリオを作る
案件に応募する際、ポートフォリオの提出を求められることがあります。そのときに、自信を持って出せるレベルのものを作っておきましょう。
ポートフォリオは、「どのようなスキルがあり、どのようなものが作れるのか」をクライアントが確認できる材料になります。
ポートフォリオ必須ではない求人もありますが、その場合であっても、あえて提出することで熱意を伝えられます。
名刺と同じように、フリーランスになってからでは日々の作業に追われて作れなくなるケースもあるため、事前に準備しておくと安心です。
仕事用の口座を開設する
報酬を受け取るための口座は、プライベートで使っているものとわけておくとよいでしょう。
フリーランスになると確定申告しなければなりませんが、その際に必要となるのが経費の具体的な金額です。
プライベートと仕事の口座を一緒にしてしまうと、さかのぼって調べるのが困難になります。
普段から細かく帳簿をつけていれば問題ありませんが、お金の流れを把握しやすくするためにも、仕事用の口座を開設しておくとよいでしょう。
実務1年でフリーランスエンジニアとして独立する流れ

フリーランスエンジニアになるために、特別な手続きは必要ありません。案件を獲得して稼働したタイミングから、フリーランスとしての仕事が始まります。
では、フリーランスエンジニアとしての仕事を開始するまでの流れとはどのようなものでしょうか。以下で順番に解説していきます。
退職の手続きをする
まずは会社に退職する旨を伝え、業務の引き継ぎなどの手続きをおこないましょう。
どのような工程をたどるかは職場によって異なりますが、後任の人に迷惑がかからないように、必要なことはしっかりと終わらせることが大切です。
また、会社員とフリーランスでは加入する保険や年金が異なるため、保険証返還などの手続きもおこないます。
健康保険と年金の手続きをする
会社を辞めてフリーランスになる場合、退職してから14日以内に国民健康保険と国民年金への加入が義務付けられています。
退職後14日以内に役所へいき、必要な手続きを済ませましょう。日数を超えた場合や、忘れていて加入しそびれた場合は、追加支払いを請求される可能性があるので注意しましょう。
開業届を提出する
開業届は必須ではありませんが、提出しておくことで「青色申告」が可能になります。
青色申告とは確定申告の種類のひとつで、申請は少々複雑なものの、さまざまなメリットを受けることができます。
開業届は税務署に申請するだけで完了するので、フリーランスとして働き始めたら早めに提出しておくとよいでしょう。
実務1年のフリーランスエンジニアが面談する際のコツ

実務1年で案件を受注する方法として有効なのが、エージェントを利用することです。
エージェント経由で案件を探す場合は面談が必要になるケースも多く、いかによい印象を与えられるかが、案件獲得のキモになります。
ここでは、実務1年のフリーランスエンジニアが面談する際のコツを紹介します。
見た目の印象をよくする
面談でもっとも気をつけたいのが見た目の印象です。実務1年のエンジニアのスキルレベルは、皆そこまで大差がありません。
では、クライアントは最終的な採用・不採用をどこで判断するか?というと、本人から受ける印象です。
面談における見た目のインパクトは思っているよりも大きく、評価を左右する要素となります。
たとえば、「笑顔で話す」「清潔感のある身だしなみに整える」という2点を意識するだけでも、見た目の印象はぐっとよくなります。
コミュニケーションをしっかりとる
フリーランスエンジニアが面談を突破するうえで、コミュニケーション能力は欠かせません。
というのも、クライアントのいうことを正しく理解し、自分の伝えたいことを適切に表現できるかどうかは、実際のプロジェクトでも求められるからです。
単なる受け答えだけでなく、熱意を伝えることで採用される可能性が高くなります。「頑張ります」や「ぜひお役に立ちたいです」などのポジティブな言葉も添えるように意識しましょう。
スキルシートでアピールする
応募してきたエンジニアと面談するかどうかは、スキルシートをみて判断するため、しっかりアピールすることが大切です。
倍率の高い案件の場合、面談までたどり着かないことも少なくありません。そのため、クライアントに「この人と話してみたい」と思わせるような、魅力的なスキルシートを作成する必要があります。
とくに直近の業務に関することや、応募する案件に近い業務経験があれば、詳しく書いておきましょう。
また、スキルシートは1度作って終わりではありません。定期的に見直して更新し、クライアントの目にとまるよう工夫しましょう。
案件が豊富なエージェントに登録する
希望に沿った案件を獲得するには、案件が豊富なエージェントを利用することが重要です。
なかには実績を問われる案件もあるため、専任のサポートがついているエージェントで相談してみるとよいでしょう。
フリーランスエンジニアとして案件を探すなら、Bizlinkがおすすめです。
Bilzlinkでは高単価案件を多く扱っており、安定した収入を得たいフリーランスエンジニアにぴったりのエージェントとなっています。
登録は無料で、こちらから必要事項を入力するだけです。独立できるか不安な人も、一度相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ

実務1年でフリーランスエンジニアになるのは、あまり賢い選択とはいえません。しかし、世の中には実務1年で独立しているエンジニアも多く、請けられる案件があるのも事実です。
早くフリーランスとして独立したい人は、会社員として働いている間に少しずつ準備を進めておきましょう。急いでフリーランスになるよりも一歩一歩着実に進み、独立後に好スタートを切れるように日々積み重ねましょう。
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