時間や場所に縛られず、自由な働き方で人気のフリーランスエンジニア。とはいえ、なかには「年齢を重ねても同じように仕事ができるのだろうか?」と不安になる人もいるのではないでしょうか。
フリーランスエンジニアは会社員のように組織から守られているわけではないため、個人で稼ぎ続ける環境を作らなければなりません。
本記事では、フリーランスエンジニアの年齢に限界があると言われる理由や、将来のために知っておくべき知識をまとめました。フリーランスエンジニアとして長く働きたい人は、ぜひ参考にしてください。
Contents
フリーランスエンジニアに年齢制限はある?

フリーランスエンジニアとして働くうえで年齢制限はありません。会社のように「定年」という概念がないため、自分の意思で何歳まで働くかを決めることができます。
しかし、歳を重ねるにつれて不利になることもあり、若いうちから将来に備えて準備しておく必要があります。
フリーランスが最も多い年代
以前は「35歳定年説」がささやかれていたIT業界ですが、近年、その実態は変化していると言われています。
次の円グラフは令和2年に内閣官房日本経済再生総合事務局がおこなった、「フリーランス実態調査結果」です。
こちらの調査によると40歳以上が全体の7割を占めており、なかでも50歳と60歳以上で50%と全体の約半数の結果となっています。この結果から、中高年齢の方がフリーランスとして活躍している人が多いことがわかります。
また、ITエンジニア向け転職プラットフォームの「paiza」によると、サービスを開始した2013年以降、採用されたエンジニアのうち40歳以上の割合が右肩上がりで伸びているとのこと。
以下は「paiza」が調査した、40歳以上のITエンジニアの転職動向の結果をグラフにしたものです。
こちらの表を見ると2019年以降の伸び率が顕著で、業界におけるITエンジニアの不足などの背景から見ても、40歳以上でも需要はあると考えられます。
フリーランスエンジニアの年齢に限界があるといわれる理由

定年という概念がなく40歳以上でも需要のあるフリーランスエンジニアですが、なぜ年齢に限界があると言われているのでしょうか。
ここでは、年齢に限界があるといわれる理由を3つ紹介します。
年齢が上がるにつれて受注が難しい傾向にある
現場によってさまざまですが、同じようなスキルを持ったフリーランスエンジニアであれば、若手が採用されやすい傾向にあります。
多くの場合、クライアントはチームのバランスを考えてメンバーを構成していきます。よって、リーダーより年上のエンジニアの場合は指示が出しにくいなどのデメリットが生じてしまうため、若手の方が採用されやすいのです。
もちろん年齢に関わらず応募できる案件も多くありますが、「年齢がまったく影響しない」とは言えないのが現実です。
年齢に関わらず、勉強し続けなければならない
IT業界の技術進化は早く、常に新しい情報に触れて技術を身につけなければなりません。新しい情報を追い続けるのは簡単ではなく、根気と体力が必要です。
数年前まで需要の高かったプログラミング言語でも、トレンドの言語が入れ替わればまた新しく知識や技術を習得する必要があります。
若い世代でもスキルに対する向上心がない場合、案件の獲得が難しくなることはあります。しかし、中高年齢になるほど保守的な考えをもちやすい傾向にあるため、クライアントから「最新技術への対応ができるのだろうか」と不安に思われる可能性があります。
体力や気力が衰えやすい
体力や気力の有無は個人差が大きく、一概に「何歳になると衰える」とは言えません。しかし、長時間PCに向かって作業するのは、思っているよりも疲労を感じるものです。
集中して業務を進める体力や良いものを作るための気力は、どのプロジェクトに参加するにも欠かせません。
体力や気力がなく、業務の進め方が安定していないフリーランスエンジニアは納期遅れをおこす可能性があり、クライアント側にとって大きなリスクとなります。
何歳になっても心身ともに健康で、責任を持ってプロジェクトに取り組める体力と気力を備えておかなければ、案件への参画は難しくなります。
未経験からフリーランスエンジニアを目指せる限界は何歳?
なかには、これからITエンジニアになる勉強をして「フリーランスを目指そう」と考える人もいるかもしれません。
完全に未経験からフリーランスエンジニアを目指す限界は、30代が限界と言われています。というのも、IT関連の知識やスキルがあれば誰でもフリーランスエンジニアになれるわけではないからです。
フリーランスエンジニアとして独立するためには、2〜3年程度、実務経験を積むという段階が必要になります。しかし、年齢が高くなるほど未経験者が企業に採用されるのは難しくなり、フリーランスとして独立するハードルも高くなります。
このような理由から、未経験からフリーランスエンジニアを目指す場合、可能な限り早くから取り組むことが重要となります。
【年齢別】フリーランスエンジニアの強みと弱みを解説

フリーランスエンジニアは年齢によって採用担当者からの見られ方が変わるため、どのくらい強みを伸ばせるかが重要になってきます。
ここでは、年齢による強みと弱みの違いを紹介します。
20代〜30代の強みと弱み
20代〜30代は、勢いとパワーがあり伸びしろにも期待されやすい年代といえます。
ITエンジニアとしての経験が浅くても、新しいことを吸収したいと思う気持ちがあれば、少々無理をしてでも体力で乗り切って、スキルを自分のものにすることができるでしょう。
また、企業側からみると若い人ほどコストをおさえやすいため、使いやすい人材ともいえるでしょう。
強み | 弱み |
吸収力が高い | 経験が浅い |
柔軟な発想ができる | 信頼が弱め |
体力や気力が十分ある | 単価が低い傾向 |
参画できる案件が豊富 |
40代〜50代の強みと弱み
40代〜50代になると、それなりに経験を積んだITエンジニアが多く、スキルに期待される傾向にあります。リーダーポジションやマネジメントなど、経験値の高さが武器になるでしょう。
逆にいえば、40代〜50代で経験値の低いフリーランスエンジニアは採用されにくく、言語スキルだけで戦うのは厳しくなります。
強み | 弱み |
実績がある | 若手中心のメンバー構成には入れずらい |
経験値が高い | 体力や気力が衰えがち |
人脈が豊富 | 知識やスキルをアップデートしにくくなる |
単価が高い傾向 | 管理職へのキャリアチェンジ傾向にある |
20代・30代のフリーランスエンジニアが将来のためにできること

フリーランスエンジニアは自由な反面すべて自分の行動にかかってくるため、若いうちから将来のことを考えておかなければなりません。
将来困らないためにも、20代や30代のうちから準備しておきたい3つのことを紹介します。
貯金をしておく
フリーランスという働き方でもっとも大きな不安要素となるのが、収入が不安定なことです。市場から求められる人材であれば案件を獲得し続けることは可能ですが、それでもいつ仕事がなくなるかはわかりません。
仕事がなければ収入が得られないため、もしものときのためにも、20代や30代のうちからコツコツ貯金して将来に備えておきましょう。
また、体調を崩して仕事ができない場合も収入を保障してくれるものはありません。仕事ができない間も最低限の生活ができるよう、普段からお金の管理をしっかりしておくことが大切です。
柔軟性のある考えをもっておく
フリーランスエンジニアとして長く稼ぎ続けるためには、今までやってきたことだけでなく、新しいスキルを磨く柔軟な考え方が大切です。
これから需要の高まるプログラミング言語やフレームワークに目を向けて、常に上を目指すことを心がけましょう。
考え方が偏ると、スキルを伸ばす足かせになります。年齢が上がるにつれてスキルの高さは重視されるため、若い年代から柔軟性のある考えを持っておくことが重要になります。
キャリアプランを考えておく
40代・50代でも現役で働き続けるITエンジニアは多いものの、20代と比較すると受注できる案件の幅は狭くなるケースがほとんどです。
そのため、何歳までどのような職種で働きたいかなどのキャリアプランを考え、目標から逆算して日々の行動に反映することが大切です。
ただ漠然と毎日を過ごし、歳を重ねてから慌ててもどうにもなりません。若いうちに将来を見据え、計画的なプランを考えておきましょう。
40代・50代でフリーランスエンジニアとして生き残るには

40代、50代になってもフリーランスエンジニアとして働いて収入を得るためには、企業から求められる人材で居続ける必要があります。
ここでは、フリーランスエンジニアとして生き残るための4つのコツを紹介します。
付加価値をつける
若手よりもスキルに期待される40代・50代のフリーランスエンジニアは、付加価値をつけることで活躍の場が広がりやすくなります。
最新技術をいち早く習得して実務に活かしたり、マネジメントやコンサルタントなどの実装以外の業務スキルを身につけたりと、付加価値のつけ方はたくさんあります。
一般的な見解では若いITエンジニアの方が採用されやすいものの、付加価値のある人材であれば年齢に関わらず活躍し続けられるでしょう。
クライアントと長期的な信頼関係が築く
1度案件を受注したクライアントとは、できるだけ信頼関係を築きましょう。信頼関係を築いておくことでプロジェクトが終了しても、次の案件に声をかけてもらえる可能性が高まります。
クライアントやプロジェクトメンバーとのコミュニケーションは、信頼関係に大きく影響します。たとえクライアント側の担当者やプロジェクトメンバーが年下であっても、謙虚な姿勢でコミュニケーションを取りやすい人という印象をもってもらうことが大切です。
健康管理に気を配る
いくら自由な働き方ができるフリーランスエンジニアとはいえ、40代・50代で病気になってしまっては元も子もありません。年齢を重ねても働き続けられるように、体調管理に気を配りましょう。
とくに1人暮らしの場合は食事が乱れやすかったり、生活リズムを崩しやすかったりと、不健康な生活を送りやすくなります。
栄養バランスの取れた食生活や規則正しい生活を心がけ、適度な運動で健康を維持しましょう。また、仕事で溜まったストレスを発散できるような趣味を見つけておくと、オンオフのメリハリがつけやすくなるのでおすすめです。
フリーランスエンジニアが年齢に関係なく案件を獲得する方法
フリーランスエンジニアとして案件を獲得する方法はさまざまありますが、年齢に関係なく安定して仕事を見つけたい場合はエージェントの利用がおすすめです。
エージェントは仕事を依頼したい企業と仕事を獲得したいフリーランサーをマッチングするサービスです。案件の紹介だけでなく、契約書などの事務処理や税金サポートなどあらゆる面で便利に活用できます。
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求人対象の職種は組み込み系エンジニアや開発系エンジニア、デザイナー、コンサルタント、マーケターなど幅広く、年齢に関係なく案件探しすることが可能です。
気になる方はぜひ無料登録して、案件を探してみてください。
まとめ

フリーランスエンジニアとしての働き方は、将来に不安を抱えやすいものです。自由に働けることと引き換えに安定した収入や有事の際の保証はなく、すべて自分で対処しなければなりません。
しかしフリーランスエンジニアには定年がなく、意欲があれば年齢に関わらず働き続けることができます。歳を重ねてもフリーランスエンジニアとして働けるように、20代や30代からキャリアプランを考えておきましょう。
年齢に応じてスキルアップしつつ付加価値をつけることで、長く企業から求められる人材になれます。市場の動向にアンテナを張りながら、年齢の壁を超えて活躍できるフリーランスエンジニアを目指しましょう。
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