「鹿児島に住んでみたい」と思っていても、仕事がネックで行動に移せないITエンジニアは多いのではないでしょうか?
九州の南に位置する鹿児島県ですが、飛行機であれば東京からでも約2時間で着いてしまうほど、意外と身近な地域です。とはいえ、『観光』と『移住』とは異なるもので、実際に住むとなると、仕事を中心にあらゆる不安を抱えることになります。
そこで今回は、鹿児島県へのUターン・Iターンを含む移住を検討しているITエンジニアに向けて、鹿児島県におけるエンジニア転職や移住した場合の働き方などを紹介します。
Contents
鹿児島県の魅力とは?

鹿児島県は、温暖な気候で都会に比べて人が少なく、ゆったりと暮らせる地方都市です。また、世界文化遺産と世界自然遺産があり、1つの県で世界が認める自然と文化を楽しむことができるのも鹿児島県の大きな特徴です。
グルメやショッピングの中心地である天文館には、かごしまラーメンや黒豚とんかつ、しろくまなど、鹿児島のご当地グルメが勢揃い。さらに、鹿児島から姶良市(あいらし)を挟んで東側にある霧島市には、霧島神社や鹿児島県霧島アートの森、鹿児島温泉郷などがあり、観光地としても人気の地域です。
鹿児島には有人離島数が28もあるので、休みの日には有名な桜島や屋久島などに足を伸ばすのも良いでしょう。
2022年にいい部屋ネットがおこなった「街の住みここちランキング」では、1位:姶良市、2位:鹿児島市、3位:霧島市という結果になりました。姶良市は鹿児島市に隣接する市で、ベッドタウンとして住宅地や大型商業施設、飲食店など街の開発が進んでいます。
ここで、鹿児島県の居住環境についてもチェックしておきましょう。以下は、街の住みここちランキングでTOP3に入った地域の家賃相場です。
【1位:姶良市】
- 1R~1K:3万4600円
- 1DK~2DK:4万1400円
- 2LDK~3DK:4万9100円
- 3LDK~4DK:6万0200円
【2位:鹿児島市】
- 1R~1K:3万7400円
- 1DK~2DK:5万1200円
- 2LDK~3DK:5万9700円
- 3LDK~4DK:7万9700円
【3位:霧島市】
- 1R~1K:2万7900円
- 1DK~2DK:4万000円
- 2LDK~3DK:4万9200円
- 3LDK~4DK:6万3200円
(参考:アットホーム)
また、2021年に九州・沖縄の自治体を対象としておこなった「住みたい街ランキング」によると、福岡市と鹿児島市は1位同率タイとの結果に。居住者からの人気も高く、住み心地の良い街と考えられるでしょう。
(参考:いい部屋ネット「街の住みここち & 住みたい街ランキング2022<鹿児島県版>」発表)
鹿児島県のITエンジニアの平均年収

次に、鹿児島県のITエンジニアの平均年収について紹介します。以下は、2019年の鹿児島県のシステムエンジニア(SE)とプログラマーの 平均月収や平均賞与(ボーナス)、平均年収をまとめた表です。
平均年齢 | 勤続年数 | 労働時間 | 平均月収 | 平均賞与 | 平均年収 | |
システムエンジニア | 44.0歳 | 20.0年 | 187時間 | 37万円 | 157万1800円 | 601万1800円 |
プログラマー | 34.4歳 | 6.8年 | 168時間 | 25万500円 | 38万9300円 | 339万5300円 |
(参考:e-Stat 賃金構造基本統計調査)
同調査でのシステムエンジニアの全国平均年収は568万9000円で、平均値よりやや高い傾向にあります。さらに、九州だけで見ると、
- 福岡県:約489万円
- 佐賀県:約428万円
- 長崎県:約453万円
- 大分県:約521万円
- 熊本県:約487万円
- 宮崎県:約482万円
となっており、鹿児島県のITエンジニアの平均年収の高さがお分かりいただけると思います。(当然ですが、平均値は全体で割って算出した数字のため、もっと稼いでいる人もいれば、そうでない人もいます。)
鹿児島県では、県内のデジタル化を推進するために、ITツールの導入や社内デジタル人材の育成を支援するサポートをおこなっています。これは、鹿児島県に事業所を置いている中小企業を対象者とするもので、企業が抱える課題やニーズに合わせたITツールの導入にかかる経費の一部を補助する取り組みです。
鹿児島県が主体となっておこなっているIT誘致で大々的な事業は少ないものの、いちき串木野市の「よりあいオフィス」のように、市が補助金を活用してIT企業の誘致を進めているケースもあります。
(参考:商店街にIT拠点 空き店舗改修「よりあいオフィス」 キッチン、シャワーも完備)
鹿児島県に住みながら東京の案件で活躍!フリーランスエンジニアという選択肢

鹿児島では、東京圏から鹿児島県へ移住後に就職もしくは企業した人を対象に、支援金の給付をおこなっています。テレワークでの移住も対象となるため、ITエンジニアにとって魅力的な制度といえるでしょう。
単身の場合で60万円、2人以上の世帯の場合は100万円支給となっており、移住にかかる費用の負担を軽減できます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
このような制度を利用して、鹿児島への移住をきっかけにフリーランスエンジニアを目指してみるという選択肢を検討してみるのもよいでしょう。
ITエンジニアには、拠点となる本社の近くにいなくても業務が進められる職種が多くあります。さらに、フリーランスエンジニアは一般的な正社員とは違い、自分で仕事の内容やボリュームをコントロールできます。
憧れの鹿児島でのびのびと暮らしながら、フリーランスエンジニアとして自由な働き方を目指すことも可能です。フリーランスエンジニアについて、詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
鹿児島県でITエンジニアが仕事を探す方法

「地方移住に興味がある」とはいえ、収入が安定しなければ安心して鹿児島に移り住むことはできません。移住後の不安をなくすためにも、事前に転職先や働き方を考え、方向性を決めておくことが大切です。
ここでは、鹿児島県でITエンジニアが仕事を探す方法として、以下の3つを紹介します。
- 求人サイト
- 転職エージェント
- 職場の同僚や友人つながり
それぞれ詳しくみていきましょう。
※データは2022年7月時点
求人サイト
全国にあるハローワークを利用して仕事を探す方法もありますが、最近ではネット上ある求人サイトに多くの求人情報が掲載されています。以下に、鹿児島県のITエンジニアの求人を扱っているサイトを2つ紹介します。
doda・・大手転職情報サイトのdodaには、全国に拠点をもつIT企業の求人をみることができます。「職種未経験歓迎」や「業種未経験歓迎」の求人も多数あるので、これまでのスキルを生かしつつ、異なる職種への転職も可能です。
スタンバイ・・スタンバイは求人特化型の検索エンジンで、ネット上にある求人を自動で収集してくれるサービスです。
もともと株式会社ビズリーチの新規事業として始まったスタンバイですが、現在ではYahoo!サービスと連携し、国内最大級の求人数を誇る検索エンジンとなりました。鹿児島市はもちろん、それ以外のさまざまな市の求人も多く掲載しています。
転職エージェント
転職エージェントを使って仕事を探すのも1つの方法です。求人サイトをみて応募する場合、すべて1人で自主的に動かなければなりません。
しかし、転職エージェントを利用することで、スキルや希望にマッチした求人の紹介が受けられるので、自ら営業する必要がなくなります。基本的に転職エージェントは無料のため、積極的に活用するとよいでしょう。
タマリバ・・鹿児島の地元企業とのつながりが強い転職支援サービスです。Uターン・Iターンを考えている人でも利用しやすく、面接前の職場見学などもおこなっているため、マッチングの精度が高められるのが魅力。
公開されている求人件数はあまり多くありませんが、掲載している企業に取材をおこない、転職に役立つ情報提供をしています。
かごJob・・かごJobは、鹿児島県内の企業や求人、インターンシップ情報を提供しているマッチングサイトです。サイト内で「情報通信業」で検索をかけると、ITエンジニアを対象とするソフトウェア開発などの求人がヒットします。
また、上記で紹介した「東京圏からの移住支援金制度」の対象となるには、かごJobに掲載されている求人に就業する必要があります。
職場の同僚や友人つながり
鹿児島でのリアルなIT系企業の情報や、市場について知っている同僚や友人がいれば、「移住を検討している」ことを話して、相談に乗ってもらうのも1つの方法です。
現地の転職エージェントなどを利用せずに転職先を探す場合、その地域のリアルな情報を得るのは難しいものです。最近ではSNSを通じてITエンジニア同士でつながる人も多く、気の合うユーザーと出会うことができれば、貴重な話が聞ける可能性もあります。
また、エンジニアコミュニティを活用し、社内のエンジニア以外のつながりを作ることも大切です。とくに、フリーランスエンジニアになると、人づてに案件を紹介してもらうケースも少なくありません。
どこにチャンスが転がっているかわからないため、日頃からいろんな人とコミュニケーションをとり、信頼されるITエンジニアになることを心がけましょう。
鹿児島県のエンジニアコミュニティを紹介

エンジニアのなかで、コミュニティを活用したことがない人もいるのではないでしょうか?最新技術のキャッチアップに活用できるエンジニアコミュニティは、移住先の人脈形成にも有効です。
他府県と同じように、鹿児島にもさまざまなエンジニアコミュニティがあります。「鹿児島のエンジニアとつながりたい」という人は、現地のエンジニアとの交流のためにも参加してみるとよいでしょう。
Movable Type 鹿児島
Movable Type 鹿児島は、エンドユーザー向けのエンジニアコミュニティです。おもにMovable Typの運用スキルやツールの使い方の向上を目的とした勉強会や意見の交換をおこなっています。
もくもく会や交流会をはじめ、鹿児島の他のコミュニティと合同勉強会などもおこなっています。
Movable Type 鹿児島の詳細はこちら
K-Ruby
K-Rubyは、鹿児島でRuby言語をあつかうエンジニアを中心としたコミュニティです。Ruby以外のPython・PHP・JavaScriptなどの言語の開発に興味のある人の参加も可能で、もくもく会やLTなどを2ヵ月に1回程度のペースでおこなっています。
K-Rubyの詳細はこちら
mark MEIZAN
mark MEIZANは、さまざまな業種や文化、経済を継続的に創造することをミッションとしている「クリエイティブ産業創出拠点施設」です。鹿児島市が設置し、さくらインターネットをはじめとする5社のジョイントベンチャー「BEYONDかごしま」が運営。
エンジニアに限定したコミュニティではありませんが、イベントやセミナーを積極的に開催しているため、『鹿児島で新しいことをしたい』という人は、チェックしておくとよいでしょう。
mark MEIZANの詳細はこちら
鹿児島県に住みながらフリーランスエンジニアの案件を探すならBizlink

鹿児島への移住の際に「転職もするかフリーランスになるか迷っている」という人は、多くの情報を集めるためにも、エージェントを利用するのがおすすめです。
エージェントには、さきほど紹介した『転職エージェント』以外に『フリーランスエンジニアに特化したエージェント』もあります。
フリーランスエンジニアに特化したエージェントでは、専任のアドバイザーが登録者(フリーランサー)のスキルや希望をもとに、マッチする案件の紹介が受けられます。
なかでも、高単価案件を豊富に扱っているBizlinkでは、中間マージンをできるだけカットした仕組みを構築しているため、収入を増やしたいエンジニアに最適です。また、幅広い職種や働き方の案件があり、リモート案件も多数扱っています。
キャリア相談やIT協会と提携したフリーランス向けの税金サポートなど、案件紹介以外の内容も充実しているため、「フリーランスとしてやっていけるか不安」という人にもおすすめです。
Bizlinkへの登録はこちらから、無料でご利用いただけます。登録者限定の非公開案件も多数ご用意しておりますので、ぜひチェックしてみてください。
まとめ
今回は、鹿児島県のエンジニア転職やUターン・Iターンの補助金、移住後の働き方について紹介しました。鹿児島県には観光名所となる市や島が多くあり、リモートワークしながらプライベートを楽しむには最適な地方都市といえるでしょう。
東京などの都市部と比べると、鹿児島県のIT企業数は少ないものの、システムエンジニアの平均年収は九州でもトップクラスです。移住後の収入の不安がある人は、早めに転職先もしくは案件を確保しておき、安心して鹿児島での生活を始められるように準備しておきましょう。
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